官渡の戦い
ここ数日間の中川元財務相の酩酊会見のニュースを見ていると、三国志の「官渡の戦い」を思い出します。
三国志において、「お酒」での失敗というと、もちろん張飛さんの話が有名です。何しろ酔っ払ってお城を乗っ取られたり、最期には寝首を獲られたりしたわけですから。主君の劉備は張飛が酒を飲んでいると聞くと寒気がしたそうです。
三国志では、「赤壁の戦い」というのが非常に有名ですが、それ以上に非常に大きくて天下分け目の戦いと言われる戦いがあります。日本で言うと関ヶ原の戦いに匹敵するほどの重大な戦いですね。それが「官渡の戦い」と呼ばれるものです。
この「官渡の戦い」と言うのは、当時、漢の皇帝の威光を背景に日の出の勢いで勢力を伸ばして来た曹操と華北の雄で最大勢力を誇っていた袁紹との決戦でした。この戦いに勝利すると中国の半分を支配できるようになるわけです。結果はご存知、曹操の勝利に終わりました。
実はこの時に、「お酒」での大失態があったわけです。
袁紹というのは、代々漢の要職を務めて来た家柄で、名門中の名門の家系でした。麻生首相とよく似ていますね。ところが、優柔不断で物事が迅速に決められなく、つまらない人間の言うことを聞いたりすることがあるわけです。
袁紹配下には、有能な参謀や将軍が多数いたわけですが、権力争いがあって、袁紹の能力ではなかなかまとめることが出来なかったわけです。また、曹操が最も恐れていた田豊という参謀を牢に繋いだりしたわけです。曹操は田豊が出陣していないことを知り喜んだそうです。ここら辺は自民党とよく似ていますね。
現在、野党が最も恐れているのは小泉元首相でしょう。この小泉元首相の発言を自民党は軽く扱っているわけです。定額給付金の3分の2採決の時には欠席するというような発言で、懲罰が必要なのではと言う人もいます。袁紹と同じですね。
そこで「官渡の戦い」における「お酒」での失態の話です。「官渡の戦い」を決定づけたのは、「烏巣の襲撃」でした。袁紹軍の兵糧基地が「烏巣」という場所にあるという情報を得た曹操は起死回生の逆転を狙って「烏巣」を襲撃しました。そして作戦は大成功。袁紹軍の兵糧をすべて焼き払ったわけです。結果、袁紹軍は総崩れ、やがて数年後袁家は滅んで領土はすべて曹操のものになったわけです。
この時に「烏巣」の兵糧を守備していたのが、大のお酒好きの淳于瓊という武将でした。袁紹軍の参謀の間からは、「この淳于瓊はお酒好きでどうしようもないから、そういう大事な場所の守備隊長にするべきではない」と忠告を受けたにも関わらず、袁紹は守備隊長にしていまったわけです。日本の兵糧庫の守備隊長の中川元財務相と同じですね。日本は食糧のほとんどを輸入に頼っていて、また、経済の安定がないと生きていけない資源の貧しい国ですから、財務省は非常に大切なところですね。円に価値があるから外国は物を売ってくれるわけです。
そして、曹操が「烏巣」を襲撃した時、淳于瓊はお酒を「ごっくん」していたわけです。曹操は敵に知られないため、また、必勝を期して自ら少数精鋭を選んで出撃したわけです。敵は精鋭といえども少数ですから、ちゃんと守備に専念していたら防げたはずです。運が良ければ曹操を捕らえることも出来たはずですね。
ところが、守備隊長自らお酒を「ごっくん」していて、規律が乱れていたのか、散々に負けたわけです。この時、曹操は敵と味方を見分けるために、袁紹軍の兵士すべての鼻を削いだそうです。
「烏巣」を獲られ、削がれた鼻で戻ってきた淳于瓊を見た袁紹は、その場で淳于瓊を叩き切ったそうです。
まあ、「官渡の戦い」でのお酒での失態の話はここまでですが、詳しいことが知りたい人は三国志の小説なり、漫画なりを読んで見て下さい。
三国志の話は、非常に勉強になりますね。日本では非常に多くの三国志関連の小説、漫画、ゲーム、経済書などがあります。一度読むなり、ゲームで遊んで見たりすると良いでしょう。非常に勉強になります。私は宗教の次にこの三国志の知識が豊富です。大学時代は先輩が三国志の論文を書いていました。
ゲームでも現実社会と比較しながらやって見ると良いでしょう。あの政治家は政治力何点、魅力何点、知力何点とかね。数字にして人を判断するわけです。会社の同僚とか上司とか部下とかね。現実の人だったらもっと細かく能力を分けて数値化しないといけませんが、参考になると思います。
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